演劇教育家インタビュー第1回 
ドラマセラピスト ブリン・ジョーンズ

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イギリスのドラマセラピスト ブリン・ジョーンズ

「未来のために前進する演劇教育家インタビュー」第1回は、特別版。海外の演劇教育家の貴重なインタビューです。イギリスのドラマセラピスト、Bryn Jones氏の語るTheatre in Educationとdrama Thearapy。


 

演劇教育活動のはじまりをお聞かせ下さい。

私は故郷のリバプールで、俳優としてのトレーニングを受けました。卒業後、地元の「エブリマンシアター」と呼ばれる劇団と関わりました。エブリマンシアターでの私の最初の仕事は、アートワーカーで、いうなればドラマファシリテーターでした。若者たちと関わり、毎週演劇のワークショップを行っていました。それが、私の演劇の世界での初めての仕事です。

そこから、プロの俳優としても仕事を始めました。それらは一般的な主流の作品で、多くの仕事は、シアター・イン・エデュケーション劇団と行いました。

Bryn Jones ドラマセラピスト
イギリスの認定ドラマセラピスト ブリン・ジョーンズ

シアター・イン・エデュケーションとはなんですか。

シアター・イン・エデュケーション(Theatre In Education)は「T.I.E」と呼ばれています。これは一つの演劇の手法で、英国で発展しました。60年代初めから、70年代、80年代にかけてです。シアター・イン・エデュケーションの考えはこうです。

プロの劇団があり、学校のために演劇を制作するということ。わたしたちは、特定の若者に関係する特定の作品をつくります。それは児童かもしれませんし、こどもや青少年、小・中・高等学校かもしれません。わたしたちは学校に行き、作品を上演します。

公演の後には、こどもたちのワークショップがあります。作品のメインテーマにフォーカスを当て、明確化させるためです。学校の先生と相談して、作品の準備をします。だから先生も関わって、その作品について考えることが出来ます。先生はそれを学習要領と繋げます。

こどもたちはプロの劇団と一緒に、学校という現場の中で、生きた芝居の体験をします。作品のテーマに基づいたワークショップも体験します。あとで先生は教室の学びに役立つシーンをピックアップします。非常に豊かな学習法だといえます。学習要領を生きたものにさせることができるのですから。個人的で、文化的で、感情的で、社会的な個人の資質を向上させます。

イギリスのドラマセラピスト ブリン・ジョーンズT.I.Eやドラマセラピーにおいて、鍵となる大事なことはなんでしょうか。

鍵となることの一つはこれでしょう。「関係」です。あらゆる演劇と同じように。他者と関係を築くこと、関係の質が鍵になります。

そして、なにより「経験的である」ということです。本に書かれているものでもなく、理論でもなく、関係性の中での直接的な生きた経験であり、関係性の中で交互にやりとりされるものです。固定もされず、静止されてもいません。リスクと驚きの要素がそこにはあります。関係性の質は、可能性に気づく鍵だと信じています。

ドラマセラピスト ドラマファシリテーター
インタビュー後の会食

 

ドラマセラピーの手法はどんなものなのですか?

そうですね、実際にわたしの仕事では、老人や大人、思春期の青年、なんらかの依存症を抱えた人たちが相手になります。そういう依存症の人たちは、アルコールだったり、ドラッグだったり、ギャンブルだったりいろいろなタイプがあります。

依存症で苦しんでいる人たちの一つの共通点は、彼らの人生の中で、いってみれば繋がる感覚というものを失っているのです。だから、いつも内側に空虚感をもっていて、なにかに依存することで埋めようとしているのです。

わたしが気づいた、非常に役に立ち、成功している方法は、演劇のPlay(遊び、演じる)要素を使うことです。

ブリン・ジョーンズ氏のインタビューは35分間に及びました。フルバージョンは(社)日本グローバル演劇教育協会の会員特典とする予定です。日本では聴くことの出来ない、濃密なお話をたっぷりと聴くことが出来ます。会員申し込みはこちらから。


ブリン・ジョーンズ(Bryn Jones)

修士号・公認ドラマセラピスト/HCPC(ヘルスケア専門家カウンシル)
公認臨床スーパーバイザー/BADTH(英国ドラマセラピスト協会)
ロンドンの名門、Central School Speech and Dramaを卒業後、シアター・イン・エデュケーション携わり、のちに演劇教育の可能性を更に広げて、ドラマセラピーに携わる。

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