演劇教育家インタビュー第11回 俳優でありパフォーマーであるaqiLaさん

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aqila田村朗

「未来のために前進する演劇教育家インタビュー」第11回は、東北で被災後、演劇教育活動を始めた、俳優・脚本家・ダンサーのaqiLa(アキラ)さんにインタビューしました。


 

演劇や演劇教育に携わるまで

中学生から演劇をやっていて、大学の時に東日本大震災があり、そのあとにできた芸術家派遣事業に参加し、宮城県の幼稚園や保育所らを訪問して、ダンスや歌やマジックや本の読み聞かせなどをしたのが演劇教育のきっかけです。
宮城県演劇教育その後、東京に来てからは、茨城県の図書館でワークショップを開いてほしいという依頼があり、こども向けにやったときにとてもやり甲斐を感じました。そこから本気で演劇教育をやろうとし、GLODEAさんを発見しました。

学校の教員の方々との企画

aqiLa 田村朗

大学の友人で、今学校の先生をやっている人がいて、都内の小学校の先生たちでつくった劇団があるんですが、そこに先生でもないのに誘われて入りました。
狙いが二つありまして、一つは、学校での学芸会をするときに、子どもたちばかりに負担させるのではなく、先生たちも実際に舞台をやって体験しようということと、もう一つは子どもたちに大人が一生懸命やっている姿を見せようということです。

グロディアでのTIE「クリスマスキャロル」に参加

tie クリスマスキャロル今朝動画を見直していたんですが……最高ですね(笑)。役として、ファシリテーターとして、一人二役で子どもたちとやりとりしましたが、子どもたちの返ってくる反応、子どもたちの考えや答えに、こちらも「あぁ、こんなこと考えてるんだ」と感動することも多かったです。いい経験をありがとうございました。

身体を使ったパフォーマーとしての活動

演劇以外だと、昨年はコンテンポラリーダンスをやりました。演劇教育としては、大人と子どもが一緒に身体を動かすようなワークショップを企画しました。

演劇教育の素晴らしさとは

演劇教育家インタビュー素晴らしい点はたくさんありますが、普通の学校教育ではなかなか補えないような、身体を使う運動面や情操面、教科書では学べないようなことを、ライブ感をもって体験できるということが素晴らしいなと思います。
保護者の方からしても、自分の子どもが演劇を通して、自分の意見をしっかりいえている姿などを見て感動してらっしゃいますし、子どもと大人が一つになって感動できるという素晴らしさがあると思います。

今後の活動への意欲

短期間でもいいんですが、学校の授業に取り入れられるような動きに加わったり、立ち上げに携われたらいいなぁと思っていますね。せっかく学校の先生たちとの繋がりもあるので。

アフターコロナ、ウィズコロナといわれる時代に

コロナの前のように元通りになるのが一番の理想ですが、例えば密閉・密集にならない形で演劇教育ができないかとか、ソーシャルディスタンスをうまく使ったワークができないかなど、自分の経験を応用しながら社会に還元できないかなと思っています。

ありがとうございました。


フルバージョンのインタビュー映像は↑から


aqiLa(田村朗)

俳優、脚本家、ダンサー、ワークショップファシリテーターなど多様な実績がある表現者。「演劇は遊び道具である」という信念と150cmの特異な肉体が武器。演劇教育家養成講座1級。東北大学大学院文学研究科修了。

Twitter:@aqiLa9000