シアターゲーム vol.1「効果について」

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theatre games

シアターゲームは、そもそもは俳優の演技力向上のために用いられる様々なワークです。しかしシアターゲームの持つ、身体能力、共感性やコミュニケーション能力などの改善・向上といった効果の高さから、俳優だけではなく、学生や、大人、セラピーなど様々な現場で使われてきています。

シアターゲームと聞いて、専門性の高さを感じる人がいるかもしれませんが、学生の時にやった「伝言ゲーム」や「フルーツバスケット」などもある種のシアターゲームといえます。しかしその種類は数多く存在し、目的に応じてどのワークをいかにして使うか、ファシリテーターの腕の見せ所です。

そして舞台や映像のために演技をする事を目的とすのではなく、また「ただ遊ぶ」のとも違い、シアターゲームは遊びの形式を与え、自らの表現力や能力を使って、大いに楽しむものなのです。

数多くある、シアターゲームの効果を挙げてみました。

シアターゲームの効果

リラックス

リラックスした状態は、人の高いパフォーマンスを引き出す上で重要です。ゲームという前提のなか、楽しむので、自然にリラックスして取り組むことができるのです。

創造力

ゲームでは、普段と全く違う動きをしたり、物語を創ったり、短いシーンを創ったりします。そのためにどうやって様々なアイディアを呼び起こすのか、それをいかに見せるものにするかの問題に取り組むことで、より豊かで洗練した創造力が磨かれるのです。

個性

自分のアイディアを生み出そうとすること、意識的に自らの発想力と向き合うことになります。また他人とのゲームを通して、人との関わり方を見直すきっかけを与えてくれます。それによって感情のコントロールや、人に伝えるための自分の振る舞いが洗練されていくのです。

社会性・感性

ゲームでは日常では出会う事のない、状況や人と遭遇することになります。それによって、社会的価値観や視野を広げ、人の立場を思いやる共感性が磨かれ、知識を広げるきっかけを与えてくれるのです。シアターゲームは等身大の自分を映す鏡であり、自分の能力や、自分が誰であるのかを気づかせてくれ、伸ばしていけるのです。

構成力

ゲームの中には実際に小作品を作るものがある。人に楽しく見てもらうために、内容や、効果的な演出などに気を配らなければなりません。ただ演技をするだけではなく総合的モノを見る、構成力が必要となるのです。

言語・非言語の表現力

自分の考えを伝えるためには、言語・非言語的表現が問われます。シアターゲームを通して、パート―や聴衆を相手に自分を伝える能力が培われるのです。

 

これらの箇条書きで効果はより一般出来なものです。行う目的がセラピーだったり、研修だったりすれば、得られる効果は全く違ったものになりえます。そして参加者によっては思いがけない体験を得ている場合もあるのです。一概に「これが得られます。」と言ってしまうと、その他の効果を見落としてしまうので、いかに参加者の体験したことを引き出すか、または導くかはファシリテーターに関わってきます。

ちなみに写真は文京区の施設b-labで行ったコラボ企画「中高生向け演劇WS」の時の写真です。かなり広いスペースがあったのと、若い子たちばかりだったので、かなりアクティブなワークが出来ました。

参考書籍

101 drama games for CHILDREN, FUN AND LEARNING WITH ACTING AND MAKE-BELIEVING by Paul Rooyackers