TIE「地球の贈り物」を姫路女学院中学校で上演。そして中学校での「演劇」の授業がスタート。

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姫路女学院中学校 シアター・イン・エデュケーション

姫路女学院中学校でのTIE(シアター・イン・エデュケーション)「地球の贈り物」を5月1日に行いました!

遂に始まる中学校での演劇教育

月1回程度のペースで、演劇の授業をやりに行きますが、初回は午前中に一人ひとりの自己紹介をゆっくりやりました。アニメやゲームが好きという声が多かったですけど、なかには絵を描くことやレゴ、映画鑑賞、宝塚が好きという人もいたり様々でした。

クラスは1つだけで、新設中学校のため、中学1年生しかいません。彼女たちは第1回生になります。

中学校 シアターゲーム後半は「仲間を見つけよう」というシアターゲームをやりました。最初は日本地図や世界地図に見立てて、お題に基づいて仲間をつくり、会話を展開させます。

最後にSDGsに関連したテーマで、仲間を作ってもらい、ディスカッションと発表をしてもらいました。午後のTIEへの橋渡しです。

土曜日の「リベラルアーツデー」という特別な時間枠ですが、中学校の授業として公式に「演劇」が行われるのは、日本では画期的なことです。また、学校の教育の特色として「演劇教育」が示されるのは全国初ではないでしょうか?

そしてシアター・イン・エデュケーション「地球の贈り物」

そしてシアター・イン・エデュケーションー
昼休みに到着した東京チームの6人と、一気に準備をし、ぶっつけ本番で挑みました。

「地球の贈り物」は、そもそも姫路女学院で実施することを想定して創ったので、新中一対象となっています。また、内容もSDGs・環境問題がテーマですが、姫路女学院はSDGs教育にも力を入れているので、そこも意識しました。地球の贈り物 SDGsTIEならではの境界線の曖昧な近い距離をつくるために、体育館の舞台面をステージと客席にし、子どもたちには床に座ってもらいました。

コロナがなければもっと遠慮なく近づけたのですが。最後のシーンの手を繋いで精霊と一体になるのも、みんなで手を繋ぎたかったです。(隣の子と自発的に手を繋いでいる子がいましたが)
シアターゲーム「エレメント」

ストーリーは、地球の精霊ガイアが地球環境の悪化で死にかけていて、四人の精霊(火・土・水・風)とともに、地球の現状がどうなっているのか見てほしいというものです。

体験的に気づきを得てもらうため、シアターゲームも重要な意味を持ちます。「地球の贈り物」では2つのシアターゲームを組み込みました。
漫才で環境問題
あとは漫才でエネルギー問題を訴えたり。終始笑いがたくさんあり、リアクションがよくて、役者たちも気持ちよくパフォーマンスができました。

リフレクション(質問を投げかける)のパートでも、積極的に意見や感想が出てきて、役者たちも驚いていました。

学校の授業やイベントとしてTIEが行われるというのは、日本では歴史的に珍しいことだと思います。学校の先生方も何人も見学に来ていましたが、アクティブラーニングのヒントがたくさんあったのではないでしょうか。地球の運命は?

TIEのいいところは、知識を伝えるのではなく、物語を通して、自ら体験し、自ら考え、自ら受け取ることです。

こどもたちも物語に没入し、地球環境をなんとかしないといけない、このままでは危ないということを、自分なりに感じたと思います。

本当は保護者やメディアも呼んで上演したかったですが、コロナ禍ということで致し方ないでしょう。子どもたちにとっては、クローズドな環境で貴重な経験になったのではないかと思います。

最後は、地球環境のために行動してくれる人に、「精霊の子」のバッジをプレゼントしました。みんなが手を挙げてくれ、全員に渡すことが出来ました。アフタートークショー公演終了後は、役者たちとのアフタートーク。東京から来た俳優さんに興味があったようで、仕事や趣味などの質問もありました。また、ゲームも楽しかったけれど、最初と最後の深刻なシーンが好きだったという子も多かったですね。

事後学習ワーク、生徒たちの感想

後日届きました事後学習ワークの最後に、感想も記入してもらいましたので、いくつか紹介します。

「演劇でSDGsのことを伝えることができていて、すごく工夫されていると思った」
「自分自身で考えて意見を言ったり、わかりやすく説明していただいて、とてもいい機会だったと思いました」
「がんばらないと9年後の地球が大変なことになってしまうこともわかったので、自分ができることをこれからがんばっていかないといけないなと思った」
「地球の贈り物について、わかりやすく、楽しく、身体を使ってできたので、地球にさらに興味がもてました」
「今回の演劇に参加して、私はもっとSDGsについて考えることになりました。これからは2030年に向けて地球をよりよくしていきたいと思います」
「今までむずかしいなと思って後回しにしていたことが、劇で簡単にわかりやすく知れたので、すごくよかったなと思いました」

などなど、たくさんの声を頂きました。事後学習ワークでは、他にも、「あなたが出来そうなこと」についての記入欄もあります。そこも、ゴミを減らす、エコバッグを持参する、電気の無駄使いをなくすなど、自分で出来ることが書かれていました。

SDGsについて、ついつい堅く、難しく考えがちですが、演劇を通して、わかりやすく理解でき、なおかつ心に響き、行動化に繋げるということができたと思います。姫路女学院は、SDGsに対する意識も強いため、新中学1年生のこの時期にピッタリの体験ができたことと思います。

さて、国産のオリジナルのシアター・イン・エデュケーションをプロデュースしているGLODEAですが、「地球の贈り物」も依頼があれば、また再度チーム結成しますし、「クリスマスキャロル」も上演することが出来ます。

興味・関心のある方は、お問い合わせください。
地球の贈り物 資料PDF