世田谷サポステ演劇ワークショップNo.2 振り返り

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サポステ 就労支援

今年の6月~7月に引き続き、世田谷サポートステーションでインプロワークショップを行いました。

1.実施概要

インプロワークショップ
9/12 第1回 テーマ「緊張の氷を解かす。雑談から会話を盛り上げよう」
9/27 第2回 テーマ「緊張に負けない。エネルギーと集中力を高める」
10/3 第3回 テーマ「想像力と感情を使って、人に伝える」
10/10 第4回 テーマ「即興で話す力。準備しなくても言葉が出る」
合計8時間

平均10名ほどが参加し、総計14名が参加してくれました。
なかにはサポステを卒業したけれど噂を聞きつけて受けに来たという人もいました。

別役慎司講師

2.Beforeアンケートによる現状の課題把握

まず初回の参加者にアンケートを採りました。Before&Afterを比べるのに使いたいのですが、全て参加出来るとも限らないので、現状の課題把握としても用います。

以下の質問に対して5段階で自己評価をお願いします。数字に〇をつけてください。

数字が高いほど、「自信がある・満足している」で、数字が低いほど「自信がない・満足していない」の意になります。3が「普通・どちらでもない」です。

1―――2―――3―――4―――5

という感じで数字をつけてもらった平均がこちらです。

項目 平均
【問題を解決できる】多角的に考え、問題を解決させていくことができる。 2.75
【理解し合える】他者の話をよく聞き、共感し、理解することができる。 3.25
【協力し合える】自発的に行動し、他者と協力することができる。 2.63
【良好な関係性を築ける】社交的にふるまい、他者と良い人間関係を結べる。 2.5
【集団をまとめられる】リーダーシップを発揮し、集団のために臨機応変に対処できる。 1.38
【チャレンジできる】決めたことに集中して取り組み、挑戦することができる。 2.88
【誠実で人を尊重できる】他者の視点に立って誠実な心で接することができる。 3.38
【やり遂げられる】忍耐強く、意志力を発揮して最後まで取り組むことができる。 3.13
【オープンになれる】好奇心を持ち、豊かな感受性で周囲の世界を感じられる。 3.13
【ポジティブに捉えられる】物事に対してポジティブに考えられ、自信をもっている。 2.13
【対話・会話をできる】1対1や複数人相手でも自然に会話することができる。 2.25
【発信・説明できる】声をしっかりと発して、わかりやすく説明することができる。 2.50
【アイディアを出せる】想像力を膨らませ、柔軟に考え、新しいアイディアを出せる。 3.0
【身体で表現できる】表情を豊かに出したり、ジェスチャーを使って伝えられる。 2.38
【感情を表現できる】感情を外に出し、エネルギッシュに行動できる。 1.88

8名

上記5項目は、上から5つが「人と関わる力」真ん中の5つが「心と個性」下の5つが「人に伝える力」です。
従って、心と個性の項目は満足していることがうかがえます。しかし、人と関わる力や人に伝える力は弱く、特にリーダーシップを取ったり、人に表現して伝えることが苦手だということがわかります。

就労支援としての演劇教育 サポートステーション

3.Afterアンケートによるインプロワークショップの成果

全4回のプログラムを実施し、最終日にアンケートを記入してもらいました。とはいえ、全プログラム参加したものもいれば、そうでないものもいます。Beforeで問うた15項目に対して、インプロワークショップで、自信度と満足度アップに寄与できたのでしょうか? 項目を数値であげて可視化してみます。

成果については、下記のようにポイントで可視化した。
既に自信・満足があった/あまり変化はなかった……0p
少し自信・満足になった……1p
かなり自信・満足になった……2p

項目 ポイント
【問題を解決できる】多角的に考え、問題を解決させていくことができる。
【理解し合える】他者の話をよく聞き、共感し、理解することができる。
【協力し合える】自発的に行動し、他者と協力することができる。 11
【良好な関係性を築ける】社交的にふるまい、他者と良い人間関係を結べる。
【集団をまとめられる】リーダーシップを発揮し、集団のために臨機応変に対処できる。
【チャレンジできる】決めたことに集中して取り組み、挑戦することができる。
【誠実で人を尊重できる】他者の視点に立って誠実な心で接することができる。
【やり遂げられる】忍耐強く、意志力を発揮して最後まで取り組むことができる。
【オープンになれる】好奇心を持ち、豊かな感受性で周囲の世界を感じられる。
【ポジティブに捉えられる】物事に対してポジティブに考えられ、自信をもっている。
【対話・会話をできる】1対1や複数人相手でも自然に会話することができる。
【発信・説明できる】声をしっかりと発して、わかりやすく説明することができる。 10
【アイディアを出せる】想像力を膨らませ、柔軟に考え、新しいアイディアを出せる。
【身体で表現できる】表情を豊かに出したり、ジェスチャーを使って伝えられる。
【感情を表現できる】感情を外に出し、エネルギッシュに行動できる。

10名

演劇教育で若者支援全体を通して、たった4回のワークショップとはいえ、課題の克服に向けて少し自信と満足感が持てたことがうかがえます。今回、特に高かったのは「協力し合える」「発信・説明できる」でした。「集団をまとめられる」に関してはリーダーシップのワークを入れていないので、最も低い数値となっています。

上の5つの「人と関わる力」で35p、次の5つの「心と個性」で39p、次の5つの「人に伝える力」で39pと、まんべんなく高い成果を挙げられています。

4.Afterアンケートによる満足度や個々の感想

演劇ワークショップの満足度はいかがでしたか?の質問に対しては「大変満足」が5名 「まぁまぁ満足」が5名で、普通や不満足だった人はいませんでした。
参加回数が少ないのと、自分自身への評価がまだ低いことから、「大変満足」につける人が思っていたより少なかったといえます。

スピーチのトレーニング 緊張に強く

印象に残っていること

「少しのヒントを与えてそっと背中を押してくれるので挑戦しやすく、今回初回で緊張してたのがいつの間にかほぐれました。インプロがとにかく楽しかったです!」
「自分の体験のなかから話すことが多くて、もっと自由に表現したいと思いました」
「インプロはコミュニケーション力をつけることにつながった」
「とても緊張したし不安だったけれどなんとか乗り切れたので、その後もあまり思いつめずに参加することができた」
「他の人たちの演技をみて、個性が出ていたので楽しかったです」
「なにも準備しないで即興で喜怒哀楽をスピーチするワークがとても面白かったです。急な臨機応変を求められる場面でも役に立つことがある内容だと思いました」
「準備がないことでその人それぞれの中身のようなものが出ると思ったので、自分を見るようなことができて学ぶものが多かった」

インプロ 即興

 

感想・メッセージ

「終わる頃には、え……もう終わり?ってぐらいインプロが楽しくて是非またやってほしいです」
「毎回楽しい時間でした」
「しんどいけれどためになる」
「普段の自分なら絶対やらないようなことができて新鮮だった」
「演劇ワークショップで五感・インスピレーションを大切にしてといっていたので、左脳と右脳をバランスよくつかえたらなと思いました」
「他者とのコミュニケーションがどうしても希薄になってしまうなかである程度の中人数で同じ悩みや現状の方々と接することで気兼ねや負い目を感じないで自分自身を出せ、眠っていた社会性を刺激するという効果も期待できるのだなと感じました」
「頭を空っぽにして楽しんでやることができるようになりたいです」

世田谷サポートステーションにて、2018年9月12日~10月10日まで、全4回、1回2時間で実施。受講者数は平均10名ほど。講師はGLODEA代表理事の別役慎司。

5.2回目のサポステでのワークショップを終えて感想

全4回、あっという間に終わった感じです。1回目のクールよりも人数が多く、毎回10名前後参加し、盛り上がったと思います。彼らとしても、他の人にのせられて頑張れた部分もあるでしょう。サポステのプログラムのなかで一番タフだという声がありましたが、慣れないことでも思い切り飛び込んで表現するというのは大きな財産になったのではないでしょうか。

彼らにとって必要なのは、そのままでも充分良い所があるということを知ること、自信を得ること、苦手だと思えることも意外にできるということを知ることです。ずっと社会の枠のなかに身を置いて、人と比較したり、人からいわれたことを鵜呑みにしてきて、自分の可能性を縮小させてきました。演劇ワークショップを通して、可能性を広げ、自信を持たせることが大事です。

2時間×4回なので、まだまだ回数的には足りないと思います。ここからが楽しくなってくるところ。積極的に背中を押し、引き込み、巻き込み、乗せていきました。
しかし、これを別の講師がやるとなると、再現性が難しいなと思います。かなりのファシリテート能力が必要です。カリキュラムだけでなく、講師の声かけやフィードバックが大事なので、サポステで提携先を広げるとなると、優れた演劇教育家の育成が課題となります。

6. 世田谷サポートステーション事業所長からメッセージ

普段から、またこれまでに自分の考えを表現することが少なく(またはできず)、自信がない方が多くいるなかで、はじめは盛り沢山な内容に正直なところ「不安」でした(笑)。

ですが、終了直後に参加された方たちは「きつかった」とこぼす一方、その表情には自信がついているようにも伺え、また、参加者の雰囲気もとても円満な雰囲気であり、感想では満足の声も多くあがっていました。

このセミナーの良い点は、様々な会話の場面や自分の考えたことや言葉で表現することで「経験」・「体験」ができ、自信をつけるきっかけとなれることです。また、4日間のなかでお互いに励まし合うようなつながりもできることも魅力的でした。今後も当事業所ではお世話になっていきたいと思っております。ぜひ一度検討してみてください!

 

せたがや若者サポートステーション 池尻大橋

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