シアターゲーム Vol.2 「ファシリテーターの役割」

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シアターゲームについて前はブログを書いたので、今回はそれを指揮するファシリテーターについて書いていきたい。

ファシリテーター(facilitator)は、日本語では「目標達成のため準備を手伝う役」、「世話人」、「司会者」となっている。元はラテン語のfacileからきており、「容易に理解したり、動いたり、仕事をすること」という意味である。

昨年WSをしてくれたジェンの肩書は「ドラマファシリテーター」である。彼女自身「何か物事や事実を教えることはできないけれど、人の能力を引き出すことができるわ。」ということを言っていたのが印象的だ。

ファシリテーターは、教師でもなく、司会進行役とも違い、参加者に「ああしなさい!」、「こうしなさい!」と命令、指示をするのではない。アクティブティを通して、参加者の声を聴き、潜在力を引き出していくのがファシリテーターの役割と言える。

ファシリテーターの役割は極めて重要である。同じアクティビティをしたとしても、参加者の経験の質はこのファシリテーターに因るところが大いにある。なので今回はファシリテーターは具体的に何をするのかを書いていきたい。

 

 ①preparation / 準備

あらかじめどのようなゲームをするのか考える必要がある。それは前提として、情報収集が必要だ。相手が誰(性別、年齢、職業)であるのか?どこで(部屋のサイズ、机やイスの有無)行うのか?どのような学校または職場なのか?どのようなテーマを求められているのか?この基本的な情報が不足していると、準備していたワークが全く機能しなかったり、意図が全く伝わらなかったりする。私もこれに関しては痛い経験がある。下見が出来ればぜひしておくべきだろうし、映像が撮れれば残しておくべきだろう。

 

 ②prerequisite / ルール作り

明確に命令ができる先生とは違いファシリテーターは微妙な立場である。クラスでは自己紹介あたりでルールを作っておく必要がある。「失敗してもOK!」「からかわない!」「意見のある時は手を挙げる。」など必要に応じて作る必要がある。これで重要なのは全員がそのルールに同意することである。あとで参加者がコントロールから外れるようなことがあれば、ルールを盾にして指摘することができる。

 

 ③clarity / 明確さ

ゲームのルール説明は重要なパートである。俳優とは違い、自己表現になれていない参加者を相手にするわけである、正しく理解して分かりやすく、十分な声量で伝えていきたい。必要な場合には手本を見せたい。正しい理解があって初めて、参加者は自信をもってゲームに集中でき、求めらる体験が得られる。

 

 ④observations / 見守り

常にグループ全体を見守り、参加者がゲームの意図したとおりに、自分たちの能力を出せているのかを確認する。もし参加者の中で明らかに違った動きをする人や、上手く参加できていない人がいれば上手く誘導する。

 

 ⑤adoption / 合わせる

グループによって、ゲームが上手くいかなかったり、難易度が高すぎたり、低すぎたりする。その場合には臨機応変にグループに合わせる必要がある。全員が能力を引き出せるように、グループ全体に「もっと大きく!」などといって盛り上げたり、個別に「もう少しこうした方が・・・」など声をかけていく。

 

⑥acceptance / 受け入れる

参加者に感想を言ってもらう時は、どんなに似ている意見でも、その参加者が経験したものなので、画一的にとらえず、真摯に聞きたい。ジェンは「人の言ったことは。いつでも初めて知ったかのように聞くことが重要なの。」と言っていた。

またグループによっては、同じ人ばかりに話してしまうことがあるので、全員が意見や感想が言える機会を与えたい。

 

以上のことがファシリテーターの基本的な役割であるが、何より、グループやその場の状況で臨機応変な対応が求められる。いつかはファシリテーターの心構えといったメンタルな部分を書いていければと思う。

 

参考書籍

101 drama games for CHILDREN, FUN AND LEARNING WITH ACTING AND MAKE-BELIEVING by Paul Rooyackers

 

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